ミャンマー憲法を読んでみる~第4章③

管区域・州議会
第4章「立法」
民族院

民族院の構成
第141条
 民族院の定数は最大224名とし、次のとおり構成する。
 ⑴各自治地区、自治地域それぞれから選出された各1名の議員を含む、各管区域・州よりそれぞれ12名ずつ選出された議員168名
 ⑵国軍司令官が法律に従い、関連する連邦直轄区域を含む各管区域・州よりそれぞれ4名ずつ指名した軍人議員56名
 ⑶第1項及び第2項に規定するとおりに民族院を構成するにあたっては、関連する連邦直轄区域は、この憲法が定めた連邦直轄区域であれ、連邦議会が法律を制定して新たに定める連邦直轄区域であれ、当該連邦直轄区域が属する州もしくは管区または管区域もしくは州の中に含まれているものとし、民族院議員を選出する。

民族院臨時議長の選出
第142条
 民族院の臨時議長の選出は第110条にある人民院の臨時議長の選出に関連する規定にしたがい行う。

民族院議長及び副議長の選出
第143条
 民族院議長及び副議長の選出は第111条にある人民院議長及び副議長の選出に関連する規定にしたがい行う。

民族院議長の職務
第144条
 民族院議長の職務は、第112条にある人民院議長の職務の規定にしたがう。

民族院議長及び副議長の責任と地位の停止
第145条
 民族院議長及び副議長の責任と地位の停止は、第113条にある人民院議長及び副議長の責任と地位停止の規定にしたがう。

第146条
 民族院議長及び副議長の義務、権利及び特権は、法律でこれを定める。

民族院の委員会、理事会及び組織の設置
第147条
 ⑴民族院は、各議員により法案委員会、公共予算委員会、議会特権委員会、政府責任調査委員会を設置しなければならない。
 ⑵民族院は、国防、治安及び国軍に関し、調査報告する必要が生じた場合、期間を定めた上で、民族院の軍人議員による国防・治安委員会を設置しなければならない。また、国防・治安委員会は、必要に応じ、文民議員を委員として選出することができる。
 ⑶立法、行政、少数民族、経済、財政、社会、外交及びその他の事項に関し調査報告する必要が生じた場合、期間を定めた上で、民族院議員による各委員会を設置することができる。
 ⑷民族院は、各委員の人数、義務、権利、特権及び任期について定めなければならない。

第148条
 民族院は、人民院と協議すべき事項が生じた場合、同人数の両院議員を含む合同委員会を設置し、代表者を選出し権限を与えることができる。合同委員会の任期は、関係する院に報告書を提出した時までとする。

第149条
 民族院及び人民院は、第147条第1項及び第2項に定める委員会が遂行すべき事項を除き、両院において協議する事項に関し、両院議長同士の協議を経て、同人数の両院議長を含む合同委員会を設置することができる。民族院は、当該委員会に含まれる民族院議員を選任し権限を与えることができる。また、当該合同委員会の任期は、関係する院に報告書を提出した時までとする。

第150条
 民族院の委員会及び組織を第118条にある人民委員会及び組織に関連する規定のとおり行う。

民族院の任期
第151条
 民族院の任期は、人民院の任期と同一である。人民院の任期が終了する日をもって終了する。

民族院議員の要件
第152条
 民族院議員は、
 ⑴満30歳以上である者でなければならない。
 ⑵年齢制限のほか、第120条に定める人民院議員の被選挙権と同一の資格を満たさなければならない。
 ⑶第121条に定める人民院議員の被選挙権を喪失させる規定は、適用されなければならない。

民族院の軍人議員の要件
第153条
 民族院における国軍司令官の指名した軍人議員は、同院における他の議員と同一の資格を満たさなければならない。

民族院の会合
第154条
 ⑴民族院の会期は、人民院会期が始まった日をもって開始されるものとする。
 ⑵民族院の第1回常会は、民族院会議が始まった日から7日以内に召集されなければならない。

第155条
 民族院の常会を第124条から第135条までにある人民院の常会に関連する規定のとおり行う。

法案の提出
第156条
 連邦議会が立法権を有する事項は、連邦議会のみが法案を提出し決定できると憲法で規定されている事項を除いて、規定された方法に則り民族院にて審議される。

第157条
 ⑴関係機関は、連邦議会が制定した法律に沿った規則、規範もしくは規約を公布した後、直近の民族院常会の場で、民族院議長が認めた手順に従い、当該規則、規範、規約を議員へ公布しなければならない。
 ⑵規則、規範もしくは規約が他の関係法律に一致しないことが判明した場合、民族院議員は、当該規則、規範、規約等が配布された日から90日以内に当該規則、規範、規約の廃止もしくは修正に関し、民族院にて提議することができる。
 ⑶規則、規範もしくは規約の廃止又は修正を決定する際、人民院と民族院との間で合意に達しなかった場合、連邦議会にて審議される。

第158条
 ⑴連邦議会が、この憲法に基づき設立された連邦レベルの機関により提出された法案を規定された方法に則り民族院へ送付した場合、当該法案は民族院に提出されたものとみなされ、同院にて審議されなければならない。
 ⑵民族院議員は、連邦議会が立法権を有する事項に関する法案を民族院に提出する権利を有する。ただし、連邦議会のみが提出・決定の権利を有する法案は除く。同院議員が提出した法案は規定された方法に則り、民族院にて協議されなければならない。
 ⑶民族院の承認を得た法案は、人民院に提出され、協議及び決定が為されなければならない。

第159条
 ⑴民族院は、人民院から送付された法案を受領した後、当該法案に賛成するか反対するか、もしくは修正を施した上で賛成するかを決定することができる。その後、民族院は、当該法案を民族院の決定と共に人民院へ送り返さなければならない。
 ⑵法案が民族院による修正と共に人民院へ送り返され、人民院が新たに修正を施したうえで当該法案を民族院へ再送した場合、民族院は人民院の修正案を受け入れるならば、当該法案を連邦議会議長へ提出しなければならない。
 ⑶民族院は、人民院の新たな修正案に反対する場合、連邦議会の決定を仰がなければならない。

第160条
 この憲法に基づき設立された連邦レベルの機関の委員は、
 ⑴民族院議長の許可を得て民族院会議に出席している間、自らの機関に関連する法案もしくは他の事案に関し、説明及び協議を行う権利を有する。
 ⑵民族院の委員会、理事会及び組織に当該委員会委員長の許可を得て出席している間、自らの機関に関連する法案もしくは他の事案に関し、説明及び協議を行う権利を有する。

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