破産って恥ずかしいこと?
企業や個人の方々の債務整理の法律相談を受けることが多いです。
企業や経営者の方の債務整理とそうではない個人の方の債務整理では、対応が異なることが多いです。
両者で大きく異なる点は、収入が事業所得なのか、給与所得なのかという点です。
債務整理の相談に訪れる方々にとって「破産」という言葉は、どこか恥ずかしいこと、あるいは許されないことと考えて相談に来られるケースが想像以上に多いです。
しかし、破産することは、恥ずかしいことでしょうか?
「恥ずかしい」、「恥ずかしくない」という問題は、主観的な問題なので、個人個人で感じ方が違うのでしょうけれども、少なくとも罪悪感を持つ必要は一切ないと考えています。破産手続きは、裁判所が関与する手続きですので、罪の意識を持つことは、勘違いです。
私の経験ですが、大きな債務を背負い、自分自身で命を絶ってしまうケースを何度となく耳にしてきました。自ら命を絶つことに比べると、”破産することは恥ずかしいことではない”と考えています!!
一方で、”せめてもう1年早く相談に来てくれたら破産なんかしなくて良かったのに…”と思うケースもかなり多いのも事実です。
企業や個人事業主であれば、税務申告のために会計帳簿を作成しており、会計帳簿を拝見して、たとえ現在は債務超過でも破産する必要がないのではないかと思わせるケースも少なからずありました。
逆に過去の会計帳簿を見て、この時点でなら法的整理を利用せずに乗り切れたのに…と思わせるケースも多いです。
破産が恥ずかしいと考えるなら、破産を回避する方法もありますので、少しでも不安に思ったら、早めに法律相談や会計を見つめ直すことをおススメします。