9割以上が”破産して良かった”
先日のネットニュースの記事ですが、ギャンブルで自己破産した方49名を対象に、アンケートを実施したところ9割以上の方々が「破産して良かった」と回答したそうです。
「破産して良かった」と回答した方々は、借金が無くなったことや催促・督促が止んだことなどをその理由としておりました。
私も破産手続きのお手伝いをしたことが何度となくありましたが、請求や督促が止んで心理的に楽になれた、とおっしゃる方々がほとんどです。たしかに、毎月のように請求書が届くと、忘れたくとも心理的に追い詰められていくのかもしれません。
ご家族が相談に来られたケースですが、家族の一人が借金を苦に自死してしまったので今後その借金をどうしたらよいのだろうか、という相談でした。
借金も相続してしまうので、プラスの財産(土地・建物や預貯金、株など)が無ければ、遺族の方々においては相続放棄という手続きでその借金を相続しないことができます。
仮に相続放棄ができない状況になっていたとしても、破産手続きで借金を支払わなくてよくなる可能性もあることを遺族の方々に説明すると、「もっと早く相談に来て破産していたら、自殺なんかしなくて良かったのかもしれないのに…」とつぶやかれたことがあります。
要因の1つにしか過ぎないのでしょうけれども、借金を苦に自殺される方も多いそうです。
厚生労働省は、毎年3月を自殺対策強化月間、9月を自殺予防週間として自殺対策の取り組みをしております。
また日弁連や各弁護士会では、通常の債務整理などの法律相談(無料の場合が多いですが、有料の場合もあります)を実施しておりますが、それらに加えて毎年3月・9月には自殺対策の全国一斉「暮らしとこころの相談会」を実施しております。なお、詳しい実施日程等は、各弁護士会等にお問合せください
日本司法支援センター(通称「法テラス」)の民事法律扶助制度を利用できる場合は、法律相談を無料で受けることも可能です。お電話又はお問合せフォームからお尋ねください。
債権者からの請求や督促に悩まれてる場合は、まずは弁護士に相談していただきたいと思います。借金を苦にしている方々には、その心理的圧迫から少しでも早く解放され、場合によっては「破産して良かった」と感じて欲しいと思います。